【カエルの観察】おたまじゃくしの足が先に出るのは、前足?後ろ足?卵~おたまじゃくし~カエルになるまでの変化

カエル日記

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おたまじゃくしの足がどのように出るか

おたまじゃくしは、きっとほとんどの人が見たことありますよね。

沼や池、田んぼの中で泳いでいるあれです。

そして、おたまじゃくしはカエルの子供ということも有名です。

でも、おたまじゃくしがどのようにカエルに変化するかご存じでしょうか。

おたまじゃくしの足はどのように出てくるのでしょうか。前足が先?それとも後ろ足が先でしょうか。

結論:後足が先に出て来て、そのあと前足が出てくる。

結論から先に言うと、おたまじゃくしの足は、まず後ろ足から生えてきます。その後、前足が出てきます。

そのメカニズムはなかなか面白いです。

では、卵からどのようにカエルになるか見て行きましょう。

卵からおたまじゃくしへ

カエルの種類、また、温度によって成長の速度が違うので、おたまじゃくしでいる期間は様々です。

ニホンアカガエルの場合は、春、冬眠から覚めた親ガエルが卵を産みます。そして、数日後、その後孵化しておたまじゃくしになります。

カエルの卵

産み付けられた卵は、最初たった一つの細胞ですが、それが2つ、4つ、8つと倍々に分裂し、それぞれがおたまじゃくしの体に変化していきます。

ある細胞は皮膚に、ある細胞は心臓に、ある細胞は骨に、ある細胞は筋肉に・・とそれぞれの細胞がDNAに書かれた設計書に基いて変化していくのです。

4日目、おたまじゃくしになりつつあります

これって、本当にすごいことですよね。

気温に寄りますが、数日~数週間で、おたまじゃくしになり、泳ぎ始めます。

卵から11日目。すでにおたまじゃくしです

おたまじゃくしでいるのは1か月~

日本アカガエルの場合、おたまじゃくしでいるのは1か月くらいです。寒いともっと時間がかかると思いますが、泳ぎ始めて1か月くらいたつと、体に変化が表れ始めます。

そうです。足が生えてくるのです。

これには、いくつかのホルモンが関係しているようです。おたまじゃくしになってから、ある一定の時期になると、甲状腺、副腎皮質、脳下垂体からホルモンが分泌されます。このホルモンの影響で、カエルの体に変化が起きるのです。

何らかの病気でホルモンの分泌がされないと、カエルになることはありません。そのままずっとおたまじゃくしのままということです。

まず、後ろ足が出てくる

ホルモンの分泌によって起きる最初の変化は後ろ足です。

最初は、目に見えないほどの後ろ足が尾びれの脇に現れます。それが徐々に大きくなっていき、立派なカエルの足になっていきます。

最初は、尾びれの付け根にごみでもついているのかな?という大きさですが、数日たつと、明らかに足とわかるようになります。

後ろ足が出始めたころ

そして、だんだんと筋肉がつき、尾びれだけでなく、足も動かして泳ぐようになります。

その後、前足が出てくる

後ろ足がかなり大きくなった後、前足が出てきます。

ただし、後足の生え方とは全然違う方法で出てきます。

カエルの前足は、体の中で出来ていき、ある一定の大きさになってくると、皮を突き破って出てくるのです。

後ろ足は数日~数週間かけて徐々に大きくなりますが、前足は体の薄皮を突き破って出てくるので、本当に一瞬に、ビュン!と出てきます。

急激な変化を遂げて、カエルになる

前足が出た後、前述のホルモンの作用によって、おたまじゃくしの体は急激な変化を遂げていきます。

尾びれが短くなる

まず、尾びれが短くなっていき、徐々にいわゆる”カエル”の形になります。

徐々に先端の方から短くなっていき、尾びれは体に吸収されていきます。

おたまじゃくしがカエルになる間、全く物を食べなくなるのですが、この尾びれを栄養にするので、全く問題ありません。

本当によくできていますね。外側が変わることもすごいことなのですが、体の中でもすごい変化があります。

呼吸の方法が変わります。

おたまじゃくしからカエルになると、呼吸の方法が変わります。

おたまじゃくしの時は魚と同じエラ呼吸をしていましたが、徐々に肺が発達し、肺呼吸になります。

ですので、カエルになると、水の中では息が出来なくなります。

前足が出たころに、呼吸の方法が変わるので、注意が必要です。飼育していてよくやってしまう失敗が、このタイミングでおぼれさせてしまうことです。

おたまじゃくしに足が生え、カエルになりたての場合、まだ手足の筋肉が強くありません。

カエルになって上がれるように陸を作ってあげても、手足の力が弱く、陸に上がれず、おぼれてしまうことがありますので気を付けたいポイントです。

前足が出たら、登りやすい陸地を作ってあげましょう。

食べる物、口の形も変わる

さらに、食べる物が変わり、それに合わせて口の形が変わります。

おたまじゃくしの時は、雑食で、水中のミジンコ、有機物、水草、コケなど、なんでも食べます。口は小さく、コケなどをそぎ取るように食べます。

でも、カエルになると、肉食になり、生きて動いている物しか食べません。体の大きさに合わせた小さい虫などを食べるようになります。口は大きくなり、バクっと全て丸呑みします。

変化していく様子を見ると本当に不思議です。

小さい口がだんだんと大きくなっていくのです。

内臓やその他の臓器も全て変わる

もちろん、それ以外の臓器も全て変化していきます。

水中と陸上では環境が全く異なります。皮膚、内臓、筋肉まで全部が変わっていきます。

本当に不思議ですよね。

たった一つの細胞だった卵の中のDNAにすべての設計図が書かれていたのです。

最初におたまじゃくしになり、水の中で生きられるような臓器や体の設計書、それが変化して陸上に適応するような体になることも、全てDNAに書かれていたということです。

学生時代DNAについて少しだけ勉強しました。ほんの少しかじっただけですが、生き物って本当にすごいです。

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