家の中に迷い込んだ蟻(アリ)・・・いやこれはアリグモだ!
家の中の畳の上に見える黒い点・・・
うん?あぁ、蟻(あり)かぁ。家に迷い込んだんだね。
外に逃がしてあげよう。
うん?いや・・・
これは蟻(あり)じゃない!!
アリグモだ!!
アリグモとは
アリグモ(蟻蜘蛛)は、クモです。ハエトリグモの仲間で、巣を作らず、うろうろしながらハエなどの小さい昆虫を捕えて生活しています。
なんといってもその特徴はこの見た目です。ぱっと見、蟻(アリ)に見えますよね。
この見た目が「アリグモ(蟻蜘蛛)」という名前の由来なのです。
え?これ蜘蛛(クモ)じゃなく、やっぱり蟻(アリ)でしょ?と思いますか?
ちょっと詳しく見てみましょう。
蟻(アリ)は昆虫、蜘蛛(クモ)は昆虫ではない
まず、大前提としてですが、蟻(アリ)は昆虫ですが、蜘蛛(クモ)は昆虫ではありません。蜘蛛(クモ)はクモ目(クモ類)に属する生き物なのです。
昆虫とクモ類には以下の大きな違いがあります。
昆虫の体の特徴
●体が頭部、胸部、腹部の3つの部分に分かれている。
●足は全て胸部から出ていて、3対6本ある。
クモ類の体の特徴
●体が頭胸部、腹部の2つの部分分かれている。
●足は全て頭胸部から出ていて、4対8本ある。
他にも、もちろんたくさん違いがありますが、足の数、体が2つに分かれているか、3つに分かれているかで、見分けることができます。
昆虫は、体が3つの部分に分かれていて、足が3対6本
え?本当にそうなってる?と思うかもしれません。
ちょっと代表的な昆虫を見てみましょう。まずは蝶です。
蝶は代表的な昆虫です。ちゃんと体が3つの部分に分かれていて、足が3対6本ありますね。
カマキリはどうでしょうか。
カマキリもちゃんと昆虫の体であることがわかります。
ちなみに、前足はカマですね。
クモ類は、体が2つの部分に分かれていて、足が4対8本
ではクモを見てみましょう
見るとわかりますが、体は頭胸部、腹部の2つにわかれ、そして、足は合計8本あることがわかります。
顔の前に見えるのは触手ですね。
アリグモはクモなのか?よく見てみる
では、昆虫とクモの違いが分かったところで、家に迷い込んだアリグモちゃんをよく見てみましょう。
こちらです。
ぱっと見ると、頭、胸部、副部の3つに分かれているように見えますが、一番前の大きなところは触手です。触手が大きいので、頭のように見えるんですね。
足の数はクモの特徴通り、4対8本あることがわかります。遠くから見ると、前足がアリの触角のようにも見えて紛らわしいですよね。
でも体の特徴を見ると間違いなく、体が2つに分かれていて、足が4対8本あるので、クモだということがわかります。
アリの体と比べてみましょう。
このように、蟻(あり)の体はちゃんと昆虫の特徴をしていますが、確かによく似ています。
アリグモは益虫!家庭菜園の強い味方
アリグモは、上記したようにハエトリグモの仲間で、ウロウロしながらハエなど小さい虫を捕えて食べます。
家庭菜園をやっている人にとっては、害虫を食べてくれるので、強い味方です。人間にとっては益虫と言えますね。(クモは昆虫じゃないので、厳密に言えば益”虫”ではないですが)
なので、アリグモがいたら、庭に逃がしてあげましょう。
この家に迷い込んだアリグモには、コバエを1匹振る舞い、食事が終わってから、家庭菜園の野菜の上に逃がしてあげました。
野菜を害虫から守っておくれよー!
それにしても、こうやって見ると、本当にアリにしか見えないね。
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