【生き物の不思議】冬の間昆虫たちはどこにいるのか。越冬方法の違いは?蝶、アブラムシ、テントウムシ、カブトムシ

昆虫

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寒くなり、昆虫たちの数が減ってきました。

12月に入り、寒くなってきました。つい最近まで、夏だと思っていたのに、時の流れは本当に速いものですね。

庭では、昼はセミが大声で鳴き、夜はコオロギが美しい音色を奏でていましたが、いつの間にか静かになっています。

季節は冬。外で活動する昆虫たちの数はかなり少なくなりました。

彼らはどこに行ったのでしょうか。

冬は昆虫たちにとっても厳しい季節です。

昆虫は外気温が下がると動きが鈍くなります。

雪が降ったり気温がマイナスになる地域では、数か月間、全く活動できなくなります。

また、植物をエサにするにしても、他の昆虫をエサにするにしても、エサの数がグッと減るため、昆虫にとっては厳しい季節です。

そのため、いろいろな方法で厳しい冬を乗り切ります。

昆虫によって冬の乗り切り方は多種多様です

「卵」で冬を乗り切るアブラムシ。普段細胞分裂で増えるが、冬だけ「卵」になる?

アブラムシは家庭菜園をやっている人には厄介な昆虫ですよね。でも、アブラムシもとても面白い生態をしています。

なんと、普段はメスしか存在しません。そして、体の中中で細胞分裂をして、自分の分身(クローン)を産んで増えるのです。

以下の動画でアブラムシの出産の様子を紹介しました↓

アブラムシは、自然界では食物連鎖の一番下の方にいるので、食べられるばかりです。交尾をして卵を産んでいては増えるのに時間がかかるので、交尾はしません。

ひたすら体の中から自分の分身(クローン)を出して増えていきます。

しかし、アブラムシは寒さに弱く、冬になると死んでしまいます。

では、どうやって冬を乗り切るのかと言うと・・・。なんと、秋になり、寒くなるとオスが登場するのです。

そして、普通の昆虫と同じように、交尾をして、卵を産みます。卵は寒さに強いので、冬を乗り切ることができるのです。

そして、翌年の春、卵から孵ったアブラムシは秋までひたすら増殖を続けていきます。

「幼虫」で冬を越すカブトムシ

カブトムシは子供たちに人気の昆虫なので、これは有名ですね。

カブトムシは一化性(いっかせい)の昆虫で一年で1世代が産まれ、死んでいきます。

夏に産まれた卵は数日で幼虫になり、冬の間はずっと幼虫の状態です。土の中は暖かいため、雪が降るほど寒くなっても死ぬことはありません。

春にサナギになり、そして、夏の初めに成虫になります。

カブトムシは幼虫で越冬する

「サナギ」で冬を乗り切る蝶

モンシロチョウ、アゲハチョウなど、蝶はありふれた昆虫ですが、その生態はとても面白いです。

春から秋まで発生する蝶は、種類にもよりますが、一生が2か月くらいです。例えば、5月頃に産み付けられた卵は、数日で幼虫になり、その後サナギ、6月頃には蝶になります。

そして、その蝶は再び卵を産み、1年で数回、卵(数日)→幼虫(数週間)→サナギ(1~2週間)→成(数週間)虫のサイクルを繰り返します。蝶は 多化性(たかせい)の昆虫なのです。

【豆知識】

蝶のように、1年に何世代も発生する昆虫を「多化性(たかせい)の昆虫」と言います。一方、カブトムシのように1年に1世代しか発生しない昆虫を「一化性(いっかせい)の昆虫と言います」

しかし、蝶は寒さに弱いため、サナギの状態でしか冬の寒さに耐えられません。それで、冬の直前にサナギになった個体は、成虫にならず、そのまま春までサナギのままで冬を越すのです。(越冬サナギ)

「成虫」で冬を越すテントウムシ

テントウムシは上記した昆虫とまた違った生態を持ちます。

テントウムシも 多化性(たかせい)の昆虫です。蝶と同じように一年に何度も卵→幼虫→サナギ→成虫というサイクルを繰り返します。

しかし、蝶と違うのは、成虫で越冬するということです。蝶と違って、テントウムシの成虫は寒さに強いので、成虫のまま冬を乗り切ることが可能です。

ただし、冬の間は活発に動くことはなく、寒さを乗り切れる場所でじっと春を待ちます。

木が剥がかけた所とか朽ちた切り株とかを見かけたら、虫がいないか剥がして見たくなると思いますが(そんなやついない?ww)、剥がしてみると、冬眠中のテントウムシを見かけたりすることがあります。

調べれば調べるほど面白い昆虫の世界

Youtubeチャンネルの方でも昆虫の生態に関する動画を時々投稿していますが、昆虫の生態は本当に多種多様です。

調べれば調べるほど、面白くなってきます。

普段は見過ごしてしまう足元の昆虫を、少し観察してみませんか?

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